中地階から

アングラではないけれど、メジャーとはいえないようなアレコレ。まさに中地階。有用無用にとらわれず取り上げます。

咳止め「フラベリック」により「音が半音程度低く聞こえる」機能がインストールされる件

咳止めのおくすり「フラベリック」をご存知でしょうか?

こんな感じの、ごくふつうの錠剤です。
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以前、プール熱にかかったことがあったのですが、一通り症状が治まっても乾いた咳が長引いたため、この「フラベリック」を処方されました。

薬の情報サイトで調べると、成分は「ベンプロペリンリン酸塩」だそうです。咳止めですので、風邪などでも処方される機会は多いかも知れません。

薬局で説明を受けて、副作用などが書かれた紙ももらったわけですが、特段気になる点もなく、一緒に処方された他の薬とともに服用しました。

ところがこの薬、意外な一面を持っていることを、身をもって実感しました。その一面とは…
音が半音程度低く聞こえる
というものです。

咳止めを飲んで音が低く聞こえるなんて、そんなバカな? と思うかも知れませんが、検索すると同様の副作用を感じている方がいるようです。

ということで、私がフラベリックを飲み始めてから終わりまでの状況を紹介したいと思います。なお、あくまで個人の感想であることをご理解ください。

飲みはじめから、症状が出るまで

処方された日の夕食後、初めてフラベリックを1錠服用しました。

翌日は仕事が休みだったので、ゆっくりと過ごしていました。

お昼のことです。
私の住む市では正午にチャイム(キーンコーンカーンコーン、という鐘の音)が流れますが、部屋でそれが聞こえてきたときに
ん? 何かおかしいな?
と違和感を覚えました。
つまり、服用から24時間とたたないうちに音が低く聞こえる状態になっていたわけですが、その時は薬によるものだとは思わず、単に気のせいだろうと思っていました。

そして夜、テレビから音楽が流れてきました。
明らかに聞こえ方がおかしい。
自分の中に入っている音程と、耳に入ってくる音程とがずれているのです。
こんな低い音ではなかったはずだが…
テレビの調子が悪いのか?
ひとりで混乱していました。

服用中の様子

「音の違和感」に気づいてしまうと、今度は耳に入ってくる音が気になって仕方ありません。

音楽はもちろん、テレビ番組のジングル、お風呂が沸いたときになるちょっとしたメロディ、さらには炊飯器から鳴る「ピー、ピー、ピー」というアラーム…
日常生活で今まで聞いていた音が、全て低く聞こえてしまいます。

挙句の果てには、京王線9000系から鳴るVVVFインバータの音(電車が動き出すときの、キーンという音です)が、7000系のそれに聞こえてしまいます。まあ、この点は誰も困らないですね。keio6000氏が作成した比較動画をどうぞ(笑)


【走行音】京王7000系or9000系@VVVF音聞き比べ

…話があらぬ方向に向かいましたが、このような音まで聞こえ方が変わってしまう、ということです。

特に顕著なのが、チャイムやアラームなど電子的な音で、強い違和感を覚えました。
なお、人の話し声は、おそらく低く聞こえていたのでしょうが、特に気になりませんでした。

数日後、何を聞いても音が低く聞こえるので、原因があるとすれば自分自身、つまり「薬のせいか?」と思い、いろいろ検索したところ、この「フラベリック」に特有の現象であることが分かりました。

とはいうものの、薬が原因であることは分かったとして、この状態はいつまで続くのか? という漠然とした不安は消えませんでした。

服用を終えて

処方された薬はすべて、10日間分を服用しました。

翌日。
薬は飲んでいませんが、音の聞こえ方はまだ治りません。
このまま永久に、音の感覚は戻らないのか?
今まで聞いていた好きな音楽も、もう楽しめなくなるのか?
…この「服用終了後の症状の残り」が、正直に言ってもっとも不安を覚えました。

けっきょく、元通りに聞こえるようになったのは、最後に服用してから2日間ぐらいかかったように感じます。
面白いことに、徐々に聞こえ方が戻る、例えば半音低く聞こえたものが、翌日には半音の半音低くなる、というふうにはならずに、気づいたら(朝起きたら)もとに戻っていた、というのが正直なところです。

実際どうなの?

絶対音感を持っている人はなる」という記述もありますが、私自身そんなにたいそうな感覚を持っているわけではないので、誰にでも起こりうる副作用だと思います。
というよりも、「気づくか気づかないかの違い」でしょう。

この件は製薬会社も「副作用」として認識していて、添付文書に「聴覚異常(音感の変化等)」と記されています(ただ、追記されたのは最近のことです)。

たかが咳止め、飲み終われば元通りに聞こえるようになる、とは言っても、音楽・音響に携わる方にとっては無視できないリスクです。

それにしても、なんとも不思議な体験をしたものです。
もし、再びこの薬が処方されたら、2回目に服用したときには何かしらの違いがあるのか、実験してみたいと思います…

最後になりますが、詳しい情報が以下のWebサイトに掲載されています。
medical-sv.com